院長ログ

北米のハーブ製品(サプリ)の半数は偽物?

ハーブ製品を使ってられる方もおられると思います。これは北米の話ですが、日本ではどうでしょうか。新しい技術(DNAバーコーディング)を使って北米で売られているハーブ製品(12会社の44製品、30種のハーブ)を分析した報告です(BMC Medicine 2013)。

DNAバーコーディングは、特定の遺伝子領域の短い塩基配列(DNAバーコード)を用い、標準参考物質のライブラリーと比較して生物種を同定する技術です。


(1) 不純物が混入している製品が59%ありました(ラベルにない植物種を含む割合)。
(2) 本物のハーブが入っている製品は48%しかありませんでした(ラベルどおりの植物種を含む割合)。
(3) 本物のハーブを含む製品の1/3はラベルにない不純物や賦形剤を含んでいました。
(4) 代用品のハーブが使われている製品は68%ありました(代用の植物種を含む割合)。
(5) 代用や不純物がなく、ラベル通りの内容の製品は2会社だけでした。


中には健康被害が予想される製品もありました。セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)の製品で、センナ(下剤)しか含まれていない製品がありました。ナツシロギクが混入している製品がありました(ナツシロギク(風邪のハーブ)は、副作用が多いハーブです)。クルミが混入している製品もありました(ハーブ園の区切りに植えているクルミが混入した可能性大です。ナッツアレルギーのある人には危険です)



平成25年11月22日
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