院長ログ

食品の蛋白質含有量

栄養士さんの教科書の一つに日本食品標準成分表があります。これは日常食品の成分データを文部省科学技術・学術審議会資源調査分科会が調査して公表しているものです。日本食品標準成分表は、2010年に改訂されています。この時の改定の特徴の一つが主な食品について正確な蛋白質量を算定したことです。

もう少し詳しく説明しますと、国連食糧農業機関(FAO)が2003年に推奨した分析法を世界で初めて採用しました。それはアミノ酸組成から蛋白質量を求める方法で、食品中の蛋白質含有量がより正確に算定されました。その結果、今までの成分値より蛋白質含有量が1〜2割減少しました


これまでの食餌療法の研究は古い成分表に基づいています。正確な蛋白質含有量のデータが普及してくるなら、指示量も変わっていく必要があります (例: 1.5割減少とすると、1.0-1.2g/kg → 0.85-1.0g/kg の蛋白質指示になります)。


平成25年7月26日
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