院長ログ

インフルエンザ予防接種の勧め

昨年度、インフルエンザはほとんど流行しませんでした。新型コロナウイルスの予防策「3密を避ける」行動がインフルエンザの流行を抑えたと考えられています。

今年になっても、春夏が流行期である南半球で流行が抑えられています。オーストラリアのインフルエンザ患者数は500例足らずで、例年の30万人に比べてごく少数に留まりました。

一方インドでインフルエンザが出ているようです。西アフリカでもインフルエンザ流行が報告されています。インフルエンザはなくなったわけでなく、一部でくすぶっているようです。

米国でのインフルエンザ流行予測が報告されました。まだ査読前の論文ですが、例年より大きなインフルエンザ流行が数理モデルで予測されています。そのシナリオによると、インフルエンザで入院される方が10万2000人(5万7000〜15万2000人)です。また小さなお子さんで大きくはやる可能性も指摘されています。

昨年度インフルエンザの流行がなく、免疫を持つ人が少なくなっている、というのが流行が大きくなる原因です。

コロナ流行が下火になり(減ってくるのはうれしいですが)、3密を避ける行動が緩んでくると、インフルエンザがはやりそうです。インフルエンザワクチンの接種をお勧めします。


令和3年10月8日

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