超加工食品は全死亡、心血管系疾患を増やす
2つ目の論文は超加工食品は全死亡を増やすというものです(BMJ 2019)。SUN前向き研究の対象集団を使い、1999年から2014年にかけて行われました。舞台はスペインです。
参加者は19,899人(男性7,786人、女性12,113:20-91歳)です。食事は136項目のアンケートで調査しました。
観察期間中に335人が死亡しています(200,432人・観察年)。超加工食品の摂取割合を4分位に分け、最も多く取っている群は最も少ない群に比べて、全死亡のリスクが1.62(1.13-2.33)と増加しました。超加工食品の摂取が1人前増える毎に死亡リスクが18%増加します。
3つ目の論文は超加工食品は心血管系疾患を増やすというものです(BMJ 2019)。この研究はフランスで行われました。
参加人数は105,159人(18歳以上)、中央値で5.2年観察しています(NutriNet-Sante研究)。食事は3300以上の項目を含むデータベースで分類しました。
その結果ですが、超加工食品が食事に占める割合が10%増える毎の全心血管系疾患リスクは1.12と増加しました(冠動脈疾患では1.13、脳卒中は1.11)。飽和脂肪酸量、塩分、糖類、食物繊維、健康食パターンなどの各種項目で補正しても結果は同じでした。
1つ目の論文は「超加工食品は食べ過ぎてしまう」でした。今回の論文は「超加工食品は健康に悪い」です。超加工食品に含まれる添加物が悪いのか、食べやすくおいし過ぎるのが悪いのか分かりませんが、栄養の偏りではなさそうです。
健康のためには超加工食品を控えるのが良いでしょう。
令和元年6月28日
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